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はねけんでの仕事で使われる言葉、今や使われなくなっている家づくりに関わる言葉を集めて少しづつ増やしていく用語集です。
材料の長さの企画寸法があり、2m、3m、4m(丸太で山から切り出される寸法) 例えば、1600mmの長さの板を張らなければならない時、2mでも400余り3mでは2つ切りできず、4mでは1600x2=3200で800余り(そつがでる)残材がでて「歩留まり悪いなぁ。」と、その残り材の活用箇所が計算されてあれば「さすが!素晴らしい」と。 切り出した材をできるだけ使い切る、これ山の為でもあり、廃材を出さない為でもあり、如いては経済的でもある。誰もがみんな喜ぶ使い方は「歩留まりがいい」のです。 歩留まりが悪い設計をしないよう心得て、せっかく山から切り出してきた大事な材なので。
材幅の異なる仕口で、幅の広い方の材のこぼれる部分(外側)を伸ばし幅の狭い材の側面に貼り付くように納める工法
設計図面を大工さんが施工前、墨付けする為にベニア板等に書いた板図面。一般には、土台伏せ図/平面図/2階床伏せ図/小屋伏せ図等からなり、家一件分の構造が全て頭に入るよう記号なども使って書かれている。
水~みずとは地面に対して水平の事をいい、確認をするための道具は・水平器・水盛管・レーザーなど。 立ち~たちとは地面に対して垂直の事をいい、確認をするための道具は・水平器・下げぶり・レーザーなど。
水や立ちが狂うと床が傾いたり、建物自体が傾き、建具、サッシなどに隙間が空くこともあります。 どちらも揺るぎないまっすぐなラインです。 水や立ちが悪いとすべてが狂ってきます。ものづくりの基本線です。
「たちが悪い」などという言葉もここからきてるのでしょう。
こんなつくり方もします=天井(特に和室)などは当たり前に水平につくると目の錯覚から真ん中で下がって見えます。この場合、わざとむくらせて(真ん中をあげて)つくり、目視で水平に見えるように作られています。
見附:正面から見える、見えたままの寸法や幅
見込:「見込みがないな~」なんて言葉があるように正面から見ても見えない奥行や深さをいう。
どちらも主に枠まわりや建具などで用います。
柱と壁が接するところのライン。
このちりがまっすぐに通っているか?汚れていないか?切れて口が開いていないか?などとても気を付けて施工をするところです。
設計においても「ちり」の寸法は部屋全体のイメージを担う重要なポイントです。「ちり」の寸法から壁の厚みや素材の厚みを考えることもあります。
「ちり」侮るべからず!です。
語源は不明 (お分かりになる方は羽根建へお知らせしてくださいね)
柱と柱の間に鴨居を入れる場合通常は目地というものをいれる。(目地:柱に鴨居の断面より小さい穴を彫り凹、鴨居に同じ大きさの凸を、隙間なく組み合わせる)この事をしない方法を『イモ』、『イモスケ』などと呼ぶ。できる大工は決してイモにはしない。
基礎が出来ると、大工さんが加工場で加工した材料が運び込まれ、構造材を組み上げる「建て方」と呼ばれる工事が始まります。土台を敷き、柱を建て、梁を組んでいきます。屋根の一番高いところに設ける梁を「棟木(むなぎ)」といい、この材を収めることを「棟(むね)を上げる」とか「上棟(じょうとう)」といい、無事棟が上がったことを施主と大工たちでお祝いする儀式が「上棟式」です。
今回はめんと読む方。一般的に面とは、正面、側面、サイコロの六面体などの面ととらえますが、建築の世界では、角の部分をとった面の部分を面(めん)といいます。
なぜ、真四角ではないかといいますと、手触りが痛々しい、木などでは、角が凹み易い、めくれ易い(ささくれる)、後の加工がしやすい、などあり面を付けています。(面取りという)
糸面糸のように細い面二分面面の巾が二分の面面付柱角が木の丸角のままの柱、角面、銀杏面、丸面など。
面落ち(つら)と読む方。正面のことをつらという言い方が多い。
仕上がり面、面納まり(面一)など 妻面、面戸の面とはちょっと違う。
語源は不明
手加工する大工は必ず行う木工技術(無垢家具などでもにも)
構造材を手加工し組み上げる時には必ず必要なひと仕事、『大入れ蟻落し』『渡りアゴ』の仕口を組む時、
女木を墨より気持ち小さく書きこみ、男木を墨より気持ち大きめに加工、組む直前に男木側を玄翁の丸面(木殺し面)側でたたきへこませ、入りやすくし、そのご水で湿らすと木の特性上膨らみ仕口が一層締まる。
その時の注意点は繊維をつぶさないよう、叩きへこませる事
また、造作仕事の時にも柱と鴨居、柱と敷居を組む場合にも柱側に木殺しをして滑り入れこむ。 このように現場では「ちゃんと殺したか?」などという言葉が飛びかうこともあり、知らない人が聞けば驚きと恐怖かも。
語源は察してください。
男木:木材を接合するとき、継ぎ手が凸状をしたほうの木材。
女木:木材を接合するとき、継ぎ手が凹状をしたほうの木材。
木を刻むという言葉は主に構造材を加工するときに使います。
手刻み(てきざみ)という言葉もあります。
丸太の両側を削り、ツラを付けた材のこと。
丸太のままで使う事もありますが、ツラを付けた面の木目が美しくでて、丸太よりもシンプルな見せ方になります。
和室によく用いられる天井の一つ。壁上部にめぐらした天井の廻り縁に,竿縁と呼ぶ細い横木を30~60cm間隔に渡し,この上に6mmくらいの幅広の天井板を乗せる。さらに中央部分がたわむのを防ぐため,吊木で上部からややむくり加減で吊る。天井板の幅と木目によって部屋の雰囲気はずいぶん変わります。
通し柱に、四方向から胴差しがホゾ差しで絡んでくる仕口。通し柱の断面欠損が多くなるので、柱の太さ、加工寸法決め、締め方、施工精度、耐力壁など配慮が必要。
主に棟木の下に並行していれる丸太や太鼓落としの太い梁。下に柱を設けず、大空間を構成するのに用いられる。
牛梁のある民家型の新築ではその牛梁を目の詰まった質のいい地松を手に入れる事が出来るかに力を注ぐ、その家に合った大きさ、曲がり、色艶を考慮する。良質の地松が簡単に手に入りにくくなってきているので吟味がますます大変になりそうです。
柱と横架材の仕口で柱に貫通ほぞ穴を掘り、横架材に長いほぞをつくり柱を貫通した 先で横栓によって締めて抜けなくする。この横栓のことを鼻栓という。打ち込みやすいように湾曲させてつくったり、装飾的に加工する場合もある。
大工による手加工をする場合に使われます。
今では引き抜きを考えて使用されます。
昔は柱と土台、柱と梁(横架材)の引き寄せに使い、金物無しでもそれらを一体化させる昔からある工法です。
ホゾの長さは90ミリ以上
※短ホゾ:プレカットなどによく使われる仕口金物での補強が必須となる。手加工の場合でもみかけます。
加工は土台の上端と柱が吸い付くように隙間が無いようにする。
柱を貫通して水平に繋ぐ薄い板のことを言う。土壁の場合は15mm位の貫板を用い竹小舞と合わせて土塗り下地となる。壁下地の取り付け固定と壁補強の2つの意味を持ち、部位によって天井貫、内法貫、腰貫、足元貫などという。構造用に用いる場合は厚みを30以上として、落とし鎌とするか、込み栓を入れ楔を打って締め込む。ただし、建築基準法上は耐力壁として認められていない。
四辺形に組まれた軸組みに対角線状に入れた補強材。
風や地震などによる水平力に抵抗し四辺形がひし形に変形するのを防ぐ。
端部は筋交いプレート等金物で固定し、引っ張り力にも効くように施工する。
柱には引き抜き力が発生するので、それに抗するホールダン金物等の設置も合わせて必要になる。
主に板の継ぎ合わせ加工に用いられる名前。 実剥ぎとも言い、木と木をひっつける、合わせる加工の一つである。片側を凸、もう片側を凹に加工して継ぎ合わせます。
そのように加工してある板を本実板と呼びます、床板の加工はほぼ本実です。
大工の手加工ならではの強固な継ぎ手の一つで、桁、母屋、梁などの梁成の大きい材の継ぎ手として用いられる。上木、下木のすべり込み部分には、1/10程度のすべり勾配を持たせ、二つの材を引き寄せ、胴付き部分が密着するようにする。また、スライドさせて入れることができるので、柱の根継ぎに用いられることもある。
材料の加工形状が同じで、左右から合せ上から栓を叩き込むことによって引き寄せ材と材を緊結する。羽根建では梁材の継ぎ手の原則この継ぎ手を採用しています。
山から木材を切り出す時、長いままでは出しにくいので、通常4Mごとに切って出材 される。建築で使用する場合は、梁を通して使う場合がよくあるので、材を長さ方向につないでいく必要が生じ、継ぎ手が考案されてきた。
材と材が直行する部分、または斜めに接合する部分の加工を仕口という。「ほぞ差し」や「蟻落とし」などがこの類。材を切断してしまわず、中間部分で合い欠きにして組む「渡りあご」という工法もある。
セメントや粉系の材料で、ex:「このセメント風邪ひいてて使い物にならない」というように使われます。
一度開けたセメント袋をしばらく放置しておくと空気中の水分と反応して硬化してきます、そんな状態を「風邪ひく」という表現で会話が成り立ちます、知らない人には何のことやら???な話。
※お薬などにも使われるようですよ。
窓の夏の日除け、特にウインドキャッチを目的とした縦スベリ窓にはスダレなどを取り付ける事が難しい為、外部側での日射遮蔽が大変難しいのですがこのハネケン庇新しい物件には伸び縮みするスダレ掛けが庇の先端についています。改装用にスダレ掛け部分のみというものも用意しています。
竹下地の上に室内側に土の中塗り+上塗り珪藻土等を仕上げる新建材を好まない、嫌いな方に特におすすめしています。厚み30㎜ほど土が塗られるため調湿効果は梅雨でも清々しいほど。冬場は室内の暖かさを蓄熱してくれます。昔から木摺りを下地に使う事があったが材質にこだわらなければならない為高価なものとなっていました。羽根建では竹を木摺り程に割ったものを使っています。※竹の場合も切旬を守らなければならない
主に斜面地のアプローチ階段として使用
羽根建の加工場にて仮枠を作成し、ミキサー車からコンクリートを流し込んで作り貯め、現場に運んで設置する、難解な斜面でも難なく階段が出来て現場での作業効率、施工性が抜群に良い。
古来より民家などでみられる外壁の板壁の材として使われる。最近では民家再生以外でも新築現場でもよく使われるようになりました。
主に杉板を焼いて表面を炭化させ板の腐朽を遅らせるように考えられたものです。
よく見かけるものは焼いた後特殊な液で表面を葺いています。焼いたままの炭まみれの板や上から塗装がかかったものもあります。
一般的には厚み10ミリ程度で正面から釘打ちで仕上げることが多いです。
神社やお寺の土間に使われており、昔からある工法です。
土とにがりと消石灰、この3っの素材を合わせて(和えるという方が良い?)たたいてたたいて締め固めた土間を「たたき」といいます。
施工にはなかなかの忍耐と人手が必要です。
土の種類(地域・産地)よって深草三和土などとよぶようです。
今では本当に珍しくなり、古くなると削れて凹みや土埃がでます。
土壁の保温性や調湿性などの良さを生かしながら、施工性、コスト、工期を短縮し、断熱性能も確保できる工法として、左官屋さんと羽根建で開発した商品。廃棄処分が問題になっているプラスターボードに替わるものとして、羽根建スタンダードでも採用しています。
土台、柱、桁に囲まれた面に、貫を通し竪間渡し竹を30センチぐらいの間隔に取り付け、それに横間渡し竹をくくりつけて力骨とし、細割りした竹を3~4cm間隔に掻き付けたもの。羽根建ではこの場合、貫は構造的にも効かせるため厚みを24mmとしています。
小舞下地に荒壁、裏返し、散り仕舞、中塗り、上塗りをして仕上げる壁のことをいう。荒壁に使う土は古民家再生や解体時に上塗りを落とした壁の土を取り置き(どんな土でも良いと言うわけではもちろんありません。しっかり見極め残す土を判断しています)この古土を、新しい荒壁用泥土に混ぜ、足りない藁スサを加え混ぜ、練りこんで使うようにしています。
常緑針葉樹で主に建築用材として人口的に育てられ、その歴史は400年以上です。
羽根建では近くの山・吉野杉を使うことが多いです。杉にはいろんな特徴があります。
・特に吉野杉は目が緻密で美しく強度がある
・吉野杉には歴史がありさまざまな大きさの材が手に入る
・まっすぐ成長するので構造材として適している
・木の心地よい香りで癒され、経年変化で味のあるものとなる
・やわらかい木の為爪を立てても傷がつく
・音が響きやすい
・飲み物などのシミが付きやすい
・吉野杉は植林の方法により枝の立ち枯れなどにより腐れがはいることがある
このような特徴を理解し、近くの山でこのように素晴らしい杉が手に入る吉野の杉が一番いいと思い家づくりをおこなっている
木造住宅で柱や梁の木組みの見える家を「アラワシ」の家と呼んでいます。壁の作り方では柱を覆ってしまう大壁と柱と柱の間に壁をつくる真壁に大別されますが、この真壁が柱アラワシにあたる。天井を張らずに2階の床組みや小屋組みをそのまま見せて構造=意匠とする梁アラワシ、そして「アラワシ」の家です。
最近こういう造りの家も増えてきましたが、せっかくの見せる構造が、無垢材や国産材、天然乾燥材、手加工でない場合も多く少し残念に思います。羽根建では美しくしっかりとした構造をデザインし、吉野杉の天然乾燥材を一本一本見極め、大工さんの手加工でアラワシの家をつくっています。
(ここでは特に小径木の丸太をさします。)
杉や桧の立ち木を切り、皮をむいて表面を磨いた材。丸太そのままの風合いがよく、床柱や縁桁に使われてきましたが、近年ではあまり見られなくなりました。羽根建スタンダードでは、節やエクボのある丸太を小屋組みの構造材として使用し木組みを意匠として見せる提案をしています。
京都の㈱トミヤマさんの柿渋をよく使います
見たまま柿の渋からできた液体をカキシブと呼びます。柿渋に適した柿を青柿のうちに収穫し粉砕して搾り発酵させ熟成させた赤褐色の液、日本固有の材料だそうです。羽根建では民家再生の物件などの材の色付けや防腐効果を発揮できる場所へ塗ります。
色づけの為に塗る場合は経年変化が楽しめます。始めはうすーい赤ピンクですが日が経つごとに赤黒くなって渋い印象になっていきます。注意!とても臭いので取扱いは気配りが必要。(意外と平気な人もいます、そんな人は柿渋を裏庭で作りたいと言い大反対されます。)
階段板を側面から支える斜材。リビング階段の時は特に目立つので、材質や寸法、収まりに配慮したい。その他、ささら桁や力桁などの掛け方もあり、見え方もさまざまです。
蹴上、踏面(一段の高さ、踏み幅)など勾配の違いにより側桁の大きさがかわり写真のように化粧面で使う場合はそのバランスがとても重要です。
柱、又は壁から水平に突き出した木を腕木といい、これを支えにして乗せらる桁を出桁と言う。この出桁に架けられた庇を出桁庇と言う。
赤身:木の芯の部分(心材)で土台や外部に使うと腐りにくい。内部の芯に近い部分の為節が多い。知らずに赤無地がいいと言うと恐ろしいことに。
白太:木の外側(辺材)の成長するときに水を吸い上げる部分。枠材などに使われることが多い。
源平:赤身と白太が入った紅白の材を源平と呼ぶ、内部材や梁、柱によく使われます、赤身白太それぞれの役割が横材の梁にとって重要な意味を持ちます。木を正しく理解して適材適所に使う事が大切、どんな材にも赤身、白太があります。
障子の下部半分に透明ガラスをし込み、ガラス部分に、ガラス大の障子を脇にはめ込み下部障子を刷り上げると庭を見たりして楽しむことが出来る。上部の視界は遮りながら植栽や積もった雪などだけをみることができるので、風流です。羽根建ではガラスなしで採用することも多いです。又、刷り上げ障子を下げた時は全面障子として見えます。(刷り上げ障子)とも呼びます。
木材、竹、金属などを直角に交差させて連ねて組んだもの
材の大きさ、間隔などによりさまざまの種類があり、京町屋などではその格子によって職業がわかるように組まれていた。(糸屋格子・酒屋格子など)
引き戸やはめ込み戸などの建具になったものは格子戸と呼ばれる。
柱、梁の間に格子を組み耐力壁とする方法もあります。
柱の下に配置して、柱からの荷重を基礎に伝える役割を果たす横材。
「土台が肝心」なんていう言葉も日常的に使いますよね。
羽根建では主にヒノキの赤身材を使います。赤身部分は腐りにくくシロアリにも強い部分です。スギよりも硬くめり込みにくい為、土台は必ずヒノキの赤身です。大きい材から赤身の部分のみを使う材は贅沢ですが肝心です。
三角屋根の家の三角に見える側を「妻」といい、軒の樋のかかってくる側を「平」といいます。玄関が妻側にある建物を「妻入り」といい、平側にある建物を「平入り」といいます。この妻という言葉には「はしっこ」とか「寄り添う物」という意味があるそうです。
建物の妻面の屋根の小口に巾の広い板を打ち付けて雨風をしのぐ役割をするのが破風です。建物のデザインにも大きく影響する部分ですので、むくりをつけたり、しゃくりをいれたり、さまざまな工夫が凝らされます。
長方形のものの短手の面のことを一般に小口といいますが、木材の場合は木口といいます。長手が繊維方向になりますので、木口には年輪が見えます。
外部にとび出た梁や桁、垂木などはこの木口から水を吸い上げたり、割れの部分から水が入ったりしますので、注意が必要です。
大工仕事としてはこの木口を見せないようにする収め方が多いのですが、吉野杉のように目が混んでいて乾燥の行き届いた木をきれいに磨いて化粧表しにすることもあります。
直交する材料の直角を維持するための斜め材で、水平にいれるものを火打ちといい、床や小屋組みの補強材として使われます。
最近では床に合板等を貼って床剛性を高め火打ちを省略することが多いです。吹き抜けなど床の剛性の期待できない部分で、磨き丸太の火打ちを入れると構造材が吹き抜けにアクセントを与え、意匠的にも美しく仕上がります。
柱と梁とで構成される鉛直面の入隅部分を斜めに結んでこの部分の変形を防ぐ短い部材のことを方杖といいます。スパンの長い材の垂れ防止や、横揺れ時の変形防止に有効です。
屋根の壁からとび出た部分の妻側をけらばといいます。最近はけらばの出がない家が多いですが、外壁に雨風があたるのを減らし、水漏れや壁の劣化を防ぐので、雨の多い日本の風土では、けらばを出すことで建物の耐久性も上がります。
屋根の水が流れてくる桁側の屋根の壁からとび出た部分を「軒」といい、その出巾を「軒の出」といいます。この軒の下の雨にかからない部分を「軒下空間」といい。家族のくつろぎの場、近隣とのコミニケーションの場として利用されてきました。この軒の出次第で夏の日差しをさえぎったり、冬の日差しを室内に取り込んだりすることが可能で、暮らし方や温熱環境にも考慮しながら、慎重に決めたいものです。
木造軸組み工法において、地面に対して垂直に立つ構造材を柱と呼びます。柱を建てるという行為は家づくりにおいて重要で神聖な工程で、吉日を選んで建てます。
家の中心となるような太い柱は大黒柱と呼ばれ、一家の主人に例えられることもあります。
柱が家の重みを地面に伝える役割をしますので、適切な配置が求められます。
羽根建では吉野すぎの12cm角の材料を基本的に使用しています。
木造軸組み工法において、水平に架ける材を総称して「梁」と呼びます。使う場所によって、2階の床を受ける材を胴差、屋根の軒を支える材を桁、屋根の一番高い部分を支える材を棟木、桁と棟木の間の材を母屋などと呼びます。梁の架けかたで京呂組みや折置組みなど種別があります。
大工の手道具の魅力は何代も何代にも受け継がれる道具への親しみの中から生まれてきたもの。大工道具は使っているうちに腕が上がり、仕事が楽しくなるにつれて際限なく目が肥え、よりいい仕事をしてくれる「イイモノ」が欲しくなる。時代とともに使う道具も変化してきています。
構造材を加工するときに使う手道具のひとつ。
たたき鑿と違い、柄が長く、おしりをたたいて使う事はない。梁のや丸太の通し穴であったり大入れ部分の仕上に使う。
写真の左2本は40年ほど使い続けている、右に比べて刃の部分が短い、それでもまだまだ現役です。
構造材を加工するときに使う手道具のひとつ。
少し肉厚があり、全体が太く長い。五分、八分、寸四がよく使うサイズであろう。大工によっても違いが多々あります。
※大工見習いに入って毎日行うのが鑿の研ぎである。
指金、差金、サシガネまたは矩尺、金尺、カネジャクとも呼ぶ。 長短の二枝からなる「L字形」の物差しで長さを図り、直角や角度をつくり仕口、その他の墨付けをするために使う、大工の七つ道具のひとつです。尺一本に詰め込まれた情報はとてつもなく奥が深い。
墨ツボ:長い材にまっすぐな栓を引く道具である。糸と墨肉がセットとなっており、本当によく考えられた道具である。木製やプラスチック製などがある。
墨さし:サシガネと墨ツボを使い線を引くとき、文字を書くときにつかう道具である。竹製で主に大工が作っていたが、昨今ではいろんな材で造られた市販品を使うことが多い。
サシガネ・スミツボ・スミサシ
構造材を手加工するときにはかかせないもの主に墨付けをするときに使用されます。
(決まり事も多く、使いこなす大工は最近へっている。)
1寸角くらいの材で家1軒ごとにつくります。その家の高さ関係などを記した物差しに なります。土台、胴差し、桁や梁組、小屋組など主要部の高さの寸法割付を間竿に盛り付けます。スケールで1回1回寸法をあたっていると誤差も大きくなり、間違いのもとです。最初にしっかり図面を読み込み必要な寸法を落としていくと寸法誤差が減り効率よく仕事が進みます。
主に左官さんが使う道具で鏝板の上に左官材をのせ鏝で壁や土間に塗りつけます。仕事にあった鏝を何十種類ももっており、自分の手に合わせ、現場に合わせて鏝をつくったり、『鏝~こて』といっても本当に多くの種類があります。
鏝板も自分に合わせて製作をし、塗る材によって変えることもあります。
仕上鏝と即席の鏝板で施主施工を行うことがありますが、鏝板から鏝で材を掬い取るのがとても難しい、、、。簡単に塗っているようだがさすが職人技。
堅い木で作られた大形の木槌のこと
おもに、構造材やを組み立てる建方の時に用いる大工道具